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君に届くまで

第52章 審神者代理



「次は私ね。」

七海は切り出した。

「まず江藤について。この人で合ってる?」

七海は写真を取り出して皆に見せるよう突き出した。

「はい。合ってます。」

レンは、隣から写真を覗き込み確認する。

「レンさんの次に来た審神者はこの人かしら?」

そう言って、また写真を取り出して突き出す。

「そうだ。この女だ。」

鶴丸は写真を確認する。

「結論から言うとね。この子、江藤の妹さんなの。」

「やっぱりか…。」

七海が声のする方を見ると、薬研が渋い顔で写真を眺めている。他の刀剣達も同様によろしくない顔付きだ。

「知っていたの?」

「こんのすけから聞いていたからな。コネで審神者が登用されると。妹とは知らなかったが、身内だろうとは踏んでいた。」

薬研は江藤の写真を睨みながら、七海に答える。

「そう…。」

七海は複雑な心持ちで薬研を見た。
話が早くて助かる気持ちはあるが、本来ならば知らなくていいことを刀剣達が知っているという現状は、どことなく落ち着かない。

「…それで、その江藤だけれど。
江藤は奥脇って男の手駒として動いているの。
奥脇は、前田の後釜ね。
で、奥脇は江藤の妹が逃げた後、ここを無人にしたくないが為に娘である私に代理で入るように命令してきたの。」

刀剣達は驚いて七海を見る。

今、娘と言わなかったか?

「…奥脇って人の娘なんですか?」

レンは訝しげに七海を見る。

何故、自ら娘と名乗ったのか。
何故、奥脇と江藤の繋がりを娘である七海が暴露してるのか。
七海の真意は何処にあるのか。

レンの中に疑問や疑惑が次々に浮かび、彼女は隠すことなく疑いの眼差しを七海に向ける。
七海はその目を、臆することなく真っ直ぐに受けた。
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