• テキストサイズ

【R18】Querer【創作BL】

第33章 𝐋‌𝐎‌𝐂‌𝐔‌𝐒 *





遠くでコツコツと
ヒールの高い足音が聞こえてくる。

目を開けると同時に扉が開き
ケンジは予想外の来客に
ギョッとしてしまった。





「デイジー」


「ごめんなさい。起こしちゃったかしら?」


「ううん。そんなことないけど」





看守の見回りだろうか。
それにしても会いたくなかった。

男として喪失したのもあるが
セドリックと雰囲気のいい宿敵。
あのまま幸せの気持ちで寝ていたかった。





「お尻、大丈夫?」


「へっ、あぁ……違和感が」


「バートン先生に頼んで
座薬挿してあげましょうか?」


「い、いや、遠慮するよ。
女性に尻を向けるのはちょっと」


「セドリックには許したのに残念ね」


「!?」





なぜそこで
セドリックが引き合いに出されるのか。
女の勘というやつか。

男同士なんてのはバレたら非常にまずい。





「だってそうでしょ?
セドリックがあなたを見るとき
いくらか雰囲気が和らぐもの」


「……えっ? セドリックが?」


「別に隠さなくていいわ。
ここは刑務所なんだし
目の前に美少年が現れれば
その気にもなっちゃうわよ」





ケンジは思った。

偶然二人でいたときに見てしまったが
実のところ二人は未だ深い関係ではなかった。
デイジーのあの時の目。

値踏みされているような感覚。


/ 727ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp