第6章 思いやりは見かけだけ【ジェイド】
「……どうします?」
同じ質問をもう一度される。
「……どうしてそんなことを聞くの、」
「…もしも、そうなってしまったら覚悟を決めなくてはいけないでしょう?」
宥めるように、でも何故か期待するようにジェイドが問い掛ける。
「帰れなくなったら、仕方ないよ……どうにかするよ、」
「ふふ、そうですね。
……もし帰れなくなっても僕はこの世界にいますから、安心してくださいね」
何度も何度も頭を撫でるジェイド。
「……そうだけど、……」
「念の為伝えておきますけど、僕はこのまま貴方にこの世界にいて欲しいと思っていますよ」
「そう、なの、?」
どういう感情でそういったのか、ジェイドのことを見てみるも、やはり何を思って言ったのか分からない。
「ええ、とても楽しいですし」
「……どういう意味か、分かんないよジェイド」
「ふふ、それは考えてくださいユウ?」
ユウは訳が分からず眉間に皺を寄せてジェイドを見つめる。
ジェイドは頭を撫でていた手を止め、頬に手を添える。
「貴方がどう思っているかは分かりませんが、少なくとも僕はユウといて楽しいですよ?こうして、僕をたよってくれることも」
さらさらと自分へと紡がれる好意ともとれる言葉に流石のユウもたじろぐ。
「…なんか、、その、えっと、、ポジティブな意味で解釈してもいいのでしょうか…」
「さぁ?どうでしょう?」
ニヤニヤと楽しそうにジェイドは笑っているが、ユウは困惑しているのと恥ずかしいのでとんでもない顔になっている。
ジェイドは「…さてと」と呟くと、サッと立ち上がりユウの手をとり、そのまま手の甲にキスを落とす。
「〜〜っーー!!?」
ユウはあまりにも突然の出来事に顔を真っ赤にしてくちをぱくぱくさせている。
「これからどうしますかユウ。僕とお付き合いしますか?それともまだ元の世界に帰りたいと言いますか?」
「…………くぅ、、、言いません……っ、」
悔しい、と口をかんだがお互いの気持ちには正直になりましょうとのジェイドの一声でユウは折れたのだった。
おしまい。