第65章 *勃発エマージェンシー*
ヴィル『あっ..ルーク、どうして..』
ネージュに逃げられたヴィルは、横に立つルークへと横目で睨み付ける。そんな睨みに臆することなく、ルークは瓶の蓋を開けるとジュースから漂う甘い香りに笑みを見せた
ルーク『んん~..芳しく瑞々しい林檎の香り。思わずかぶりつきたくなる、真っ赤な林檎が目に浮かぶようだ。エペルくんの故郷の名産品は、実な素晴らしい。
1滴残さずいただくよ。毒の君』
ヴィル『!!...あっ..』
ルークは明らかに怪しい林檎ジュースを躊躇することなく口にいれようとした
ユウ『あれを飲むつもり!?』
『っ!そんなのダメっ!』
咄嗟にマジカルペンを掴み、レイラは闇の手の召喚魔法をルークへと放った
それはすぐに彼の瓶を持つ腕を掴み、顔から離すようにぐいっと引っ張った
ルーク『!?』
そして、それと同時にユウたちの後ろを駆け抜け、ルークの持つ瓶を叩く人影があった
?『ダメだ、ルーク!!!』
パリーン!!!!
叩き落とされた瓶はその場で粉々に割れ、中身が辺りの廊下に巻き散った
ルーク『黄金の君!どうしてここに?それに、ユウくんに兎の君、グリムくんまで』
走ってきたカリムと、更にその後方の物陰から顔を出したユウたちにルークとヴィルは驚愕した
グリム『レイラ、なんでいきなりルークの手を止めたんだ?それにカリムまで』
カリム『はぁ、はぁ..ま、間に合った..!!』
『カリムさん、ありがと』
カリム『おう..レイラも、はぁ、良い判断だったぞ』
ヴィル『あんたたち、どうして..』
その時、床のジュースが突如として怪しい色へと変貌し、じわじわと辺りに広がり始めた
グリム『ふなっ!?床にこぼれたジュースが、ボコボコ泡立って毒々しい緑色に変わっていくんだゾ!』
カリム『ーーこれ、ヴィルがユニーク魔法で"呪い"をかけたジュースだったんだろ?』
グリム『にゃにっ!?』
ユウ『呪いのジュース!?ライバルに、呪いをかけようと..?』
ユウの脳裏に先程一瞬現れた夢の断片と、この現状が酷似していることに気づいた