第105章 *足跡ビーチ(エースの夢)*
闇に呑まれボンヤリとする意識の中、覚醒していないはずの頭にあの日のマレウスの姿が浮かび上がる。ただでさえ強大すぎる魔法士である彼が、オーバーブロットしたことで更にその力を強めて自分たちに立ちはだかる
相手は王族で世界でも屈指の魔法士。要領がよく自分の実力を分かっているからこそ、ただの一般人である自分では絶対に勝てるわけがないと気づいていた
エース『オレは普通の高校生だし、魔法だって並中の並。ユニーク魔法だって、まだ使えねーし!オレは危ないことなんかしたくないし、命かけるとかホント無理。
なんでみんな、サラっとあのマレウス・ドラコニアに立ち向かう決意とかできるの?ぜんっぜん理解できねぇ!!』
トレイ?『うんうん、わかるぞ。よく言った、エース。それでいい』
ケイト?『要領よく、何事も程々に、それが1番だよね』
デュース?『勝算もなく突っ走るのは、クールじゃない。僕もお前を見習わなきゃな』
リドル?『ああ、お前は本当に賢い子だね..エース』
目醒めたくない。その思いに闇リドルたちは嬉しそうにぐにゃぐにゃと揺れ動くと、更に深くへ呑み込もうと足元の闇を膨れ上がらせ、エースの体はジワジワと下へと沈んでいく
ケイト『...ふーん。そっか。エースちゃんはそれでいいんだ?』
セベク『ああっ!どんどん闇に引き込まれていってしまうぞ!』
グリム『エースのやつ、どうしちまったんだ?あんな弱気、あいつらしくねぇんだゾ』
ユウ『確かに、いつものエースらしくはないね』
シルバー『きっと、思考が闇に引っ張られてしまっているんだ』
『.....ううん。言わないだけで、きっといつも心の中ではそう思ってたのかも』
ユウ『え?』
イデア『..せ、拙者もヒロイン氏の言葉に賛成。エース氏の今の思考って、要領いいタイプは高確率で陥るやつじゃない?』
デュース『そう、なんですか?』
イデア『き、基本的に魔法士なんてのは自分が1番、プライド標高8000mみたい奴らばっかでしょ。特に闇の鏡に選ばれたうちの学園の生徒はそれが顕著』