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千分の一話噺

第816章 悲しきサラリーマン


出張で東京に来た。
「あっついなぁ…
東京はヒートアイランドって言うけど本当だな…」
上からの日差しと下からはアスファルトの反射熱で気持ち悪くなりそうだ。

パシャ…、パシャ…

通りかかった店の前で打ち水をしていた。
駐車場だと思う店前にテーブル席を並べ、ビールメーカーの提灯が吊ってあった。
「ビアガーデンか…
こう暑いと仕事終わりに寄りたいな…」
俺はビアガーデンを横目に先を急いだ。

「…また、救急車か
ニュースでは見てたけど、本当に熱中症で倒れる人が多いんだな」
この半日で何回サイレンを聞いたか…。
「…まあ、この暑さじゃ仕方ないか
急がないと…」
コンビニで冷たい飲み物を買って飲みながら、出張先に向かった。



「ふぇ~、やっと終わったか…」
「お疲れさん!
どう?これからビアガーデンなんて…」
物凄く魅力的なお誘いだが…。
「すいません、帰りの飛行機が…
今日中に帰らないと明日は会議なんですよ」
「これから帰るんだ?…大変だね」
すぐに帰り支度して駅に向かった。

「あぁ…、何で明日、会議なんだよ…」
来るときに通ったビアガーデンでは、みんながジョッキ片手に盛り上がっている。
それを恨めしげに横目で見ながら、コンビニおにぎりを頬張り駅へ急ぐのだった。


end

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