第812章 赤と黒③
俺達は世間を騒がせている怪盗『ロッソ&ネロ』、俺は黒崎謙《くろさきけん》、相棒が赤羽秀司《あかばしゅうじ》で、黒《ネロ》と赤《ロッソ》だ。
赤羽との出会いは中学の頃だ。
「俺は黒崎謙だ
よろしくな!」
「ぼ、僕は赤羽秀司、よろしく…」
同じクラスで席が隣だった。
秀司は成績優秀だが運動音痴で、内気で人付き合いも悪い。
「…そろそろ梅雨明けだな
やっと外で暴れられるぜ!」
「暴れるって…
運動したいだけでしょ?」
何もかもが正反対な俺と秀司だったが、どこか馬が合った。
「体育館くらいじゃ身体がなまっちまうんだよ
お前もたまには外で思いっきり身体動かした方がいいぞ」
「僕はいいよ…
謙は勉強しないとまた補習だよ」
「そこは頼むよ、秀司…
七夕祭りの時にソフトクリーム奢るからさ」
テスト前には必ず秀司にテストに出そうな所を教えてもらっていた。
後で考えれば、その正確さはまるでハッキングしたかの様だった。
秀司は防犯カメラやセキュリティーを全て止めた。
「…いいぞ、ネロ!」
「…じゃあ、行ってくるぜ」
俺は獲物目指して走り出した。
end