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〈H×H パロ〉ホストクラブ【幻影旅団】

第2章 同業者/夢主は元お客様


「ふざけてんの?」

「え」

「オレの相手なんかしてる暇あったら1人でも多く客とってさっさと金返してよ」

「……っ、ごめん、ゴメンナサイ」

女の目に恐怖の色が宿る。

理性のない世界で仕事をしていれば サディスティックな行為に出ようとする男も大勢いるだろう、嫌な記憶でも脳によぎるのか 冷たく乱暴に事を運ぶと この女は矯正された子供みたいに言うことを聞く。
何でも吸収するうちに己の立場を再確認させる。

「最近出入りしてる店にすごい情報通な奴がいて 色々その辺の世界詳しいんだよね。ただのソープなんかよりもっと手っ取り早く稼げる店紹介してやろうか」

「い、…嫌」

「どうせ指名取るならマージン多い仕事の方がいいよね?」

「これ以上は、もう、…身体が壊れちゃうよ…っ」

せっかく血色を帯びた顔が 白くなってゆく。女はサッと身体を移動させ ソファの下で膝を抱えて小さくなる、少しだけ肩が震えていた。


イルミは身体を起こし立ち上がる。女の顔の前に片手を差し出し こちらの最終目的を要求する。

女は 痩せた手で転がったブランド品のバッグから封筒に収まる札束を取り出し それを渡してくる。厚みで大体の中身はわかる、これで本日の付帯業務は一応は終了になる。

「また300単位で貯まったら連絡して」



それだけ言い イルミはその場に片膝をつく。
女の白い顔を優しく引き寄せ 生気のない小さな顔に自身の唇を重ねた。

「んっ、…」

半年程前。

まだこの女が客だった頃 何度かしたことがあるように 熱く、噛み付くように。

当時の記憶を呼び起こすべく、髪を梳きながら一度だけきちんと名前を呼んでやる。

「……、…ッ…」

一日中 裸での仕事三昧で獣じみた客に偽名を叫ばれてしかいない毎日だろう。いつの間にか忘れてしまった本名を思い出したのか、白い頬にははっきり涙が伝っていた。



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