第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
『ゆりちゃんッ!!』
ユウがもう一度声をあげ、ゆりはようやく反応を示した。
そんなゆりは小さくボソボソと呟くように言葉を口にした……。
「アンタに……何が分かんのよ……」
『っゆりちゃん……?』
「知ったような口振り、しないでよ……」
『っ!?』
ゆりを見上げるユウ、見上げた先に見えるゆりの顔は
目に涙を浮かばせながらも怒りの表情を見せていた。
「前にも偉そうなこと言って……
憲吾がいないと私が駄目みたいなことも言って……なんなのよ……」
『っゆり、ちゃん……?』
一体何が地雷だったのか、全くユウは思い当たらなかった。
先ほど自分が言ったことはゆりも自分で理解しているはずの
言葉のはずだと思っていたユウには何がどうなっているのか
全くわからなかった……ただゆりが自分に対して
これまでにない怒りを抱いていることはひと目見ただけで分かった。
そしてゆりの表情はどんどん歪み
目を見開きながら歯も食いしばりながらこちらを睨んでいた……。
『っ……ゆりちゃ「ただのぬいぐるみのくせにっ!
偉そうなこと言うなよッ!!!!」っ!!?』
『っ!?』
そしてユウに向かって思いっきり声を荒げるゆり、
目をかっぴらきユウを見下ろす目の前に居るのはゆりではない
錯覚にも陥った。キラも突然豹変したゆりに様子に思考が停止し
その場で立ち尽くした。
そしてゆりは小さな子供のようにユウを無作法にも床に叩きつけた。
「ッ!!」
_どんッ!
『ぅわッ!!』
『っちょっとゆり!!』
キラはユウの元に駆け寄りユウを抱き上げた。
ゆりは構わず再び幼子のように声を荒げ始めた。
「ウザイウザイウザイッ!!!アンタなんか嫌い大っ嫌いッ!!!
どっか行っちまえッ!!!!」
『『っ!?』』
「はぁ…はぁ…はぁ……」
肩を大きく上下に揺らすゆり、ここまで荒れたゆりを
誰もが見たことないだろう……
今まで我慢していたものを全て吐き出すかのように怒声を撒き散らすゆり。
_ガチャッ!
そしてその声は他の部屋にも聞こえていたようで誰かが部屋に入って来た……。