第7章 トラ男とパン女の攻防戦
胸を触られた時、電流が走ったようだと感じた。
ならば、ここはどうだろう。
自分で触れるのも躊躇われるような場所。
女性の象徴、子供を産むための大切なところ。
いつかは雄を受け入れるためのそこは、迎え入れるべき人が触れた瞬間、まさしく雷に打たれたような衝撃をムギにもたらした。
「ああぁ……!」
下着の上から、軽く触れられただけだ。
濡れた秘処を下着の上から押されただけで、衝撃に目が眩みそうになる。
ぞっと肌が粟立って、お腹の奥から熱いなにかが溢れ出す。
その感覚が“キモチイイ”と思える余裕は、ムギにはまだない。
「……すげェな。」
ぽつりと漏らしたローの呟きを拾って、ムギの顔が耳まで赤くなる。
濡れているという自覚はあった。
ぴったりと張りついた下着が気持ち悪く感じるくらいだから、当然、そこに触れたローにも伝わるはずだ。
「ひぐ……ッ」
情けなくて、恥ずかしくて、目尻から涙が一粒零れ落ちた。
それに慌てたのはローである。
己の不用意な言葉がムギを傷つけたと知って、焦ったように弁明する。
「違う、勘違いをするな。これは、つまり、嬉しいという意味だ。」
男の気持ちは、よくわからない。
恋人が痴態を曝しているのが嬉しいだなんて、やはり変態じゃないのか。
罵る気力は残っておらず、唇を噛みしめたムギの眦からは涙がもう一粒落ちる。
「泣くな、バカ。これ以上煽って、俺を約束が守れない男にするつもりか。」
「……約束は、守って。」
「…………わかってる。」
その間が怖い。
怖いけれど、おかげで涙は引っ込んだ。
それで終わればよかったが、どうやらローは懲りないらしい。
下肢に這わせたままの指が、ゆっくりと、慎重に動き出した。
びしょびしょに濡れた下着は肌に張りつき、秘裂の形を露わにしている。
割れ目に沿って人差し指が上下して、布越しに秘裂を擦った。
「あ、ん、ふあぁ……ッ」
性感帯の塊であるそこは、胸なんかよりも何倍も、何倍もムギに快楽を与える場所だった。