【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第19章 みんなで奏でる始まりの音(2期)
集まった彼らから次々に出るのは、つばさちゃんへの労りの言葉だった。
やっぱり、皆も気付いてたんだ。
あの事件以来、彼女の元気がないのは明らかだった。
「Bプロは10人グループじゃない。A&Rも含めてBプロだって夜叉丸さんが言ってたよ」
北門さんの言葉はとても優しいものだった。
夜叉丸さん......彼は私の事を色々言っていたけど、結局何も分からないままだ。
『どうにかして、知る方法は無いか?』
そんな事ばかり考えていたけど、難しそうだった。
「夜叉丸さんが......?」
つばさちゃんがそう問いかけると、皆が次々に頷いた。彼女は皆が夜叉丸さんを忘れたって思っていたみたい。それほど彼らの仕事っぷりは素晴らしいものだった。
「忘れるって、どうして?」
「仕事をしっかりこなして、動揺も不安も見せなくて。なまえちゃんもそうだし......」
彼女はゆっくり言葉を紡いだ。
「なるほど。そういう事か」
「そっか、私も隠せてたなら良かった」
困惑しているだろう彼女に微笑んだ。
「FMJ歌謡祭の時と同じだよ。彼らはプロだから、私なんかよりずっと辛くても......そういうのを見せない。改めて『私の誇りだ......頑張ろう!』と思ったの」
「当たり前だよな」
龍さんが私の頭をぽんっと撫でる。
「それとも、落ち込んで焦ってる所をステージで見せろってか?」
「正直、戸惑いがないって言えば嘘になるよ。でも......」
「今はやるべき事やらないと!」
「立ち止まっていられない」
「どんな状況だとしても」
「僕たちに今出来ることは......」
「前を向くことだけ」
「ですよ!」
「皆さん......」
「すごいよね。私達、この人達のA&Rなんだよ。皆で一緒に前に進もう!」
「なまえちゃん......私も前を向きます!今出来ること精一杯やります!」
そう言った彼女の笑顔は、いつも通りのキラキラした笑顔だった。
この笑顔は、見る人を元気にする。