第3章 さまになって
「手をだせ」
光秀は大人しく従ったさえりの手首に紐を巻き付けていく。
「今日はこれを使う」
光秀は布を取り出すと、さえりに目隠しをした。
「あ、あの……」
さえりが遠慮がちに聞いてくる。
「最後まではしないでいてくれるんですよね……?」
「ああ、約束しよう」
お前が望むなら。お前が望むまで。
その想いを飲み込み、光秀は約束する。
二人の奇妙な関係の、唯一の決め事。
光秀はさえりの帯を解き、着物をゆっくりとはだけさせる。手首を縛っているから全ては脱げないが、これで十分だ。中途半端な裸体が逆にそそる。
光秀はさえりの首筋に唇を這わせ、キツく吸った。
「あっ」
さえりが声を漏らす。昨日と今日、二つの紅い花びらが肌に散っている。
「美しいな」
思わず感想がこぼれた。
「光秀さん……?」
目隠しで見えないさえりが不安そうに聞いてくる。
「今は様、だ。覚えろ」
「すみません、光秀様」
さえりが従順になる様は心地がよい。
目隠しをしているさえりを褥に寝かせ、腕は頭の上へとあげさせる。
そして光秀は指をそっと首筋からお腹へと這わせた。
「はっ、あ……」
敏感な箇所には触れていないのに、さえりは身をよじって逃げようとする。
「さえり。動くなよ」
「は、はい」
それからも太ももや二の腕、脇腹などをなぞっていく。
「うう、あはぁ」
気持ちよさとくすぐったさが、混雑しているのだろう、さえりは身をよじりかけては戻る、という動きを繰り返していた。動くなという命令にちゃんと従っているようだ。
「良い子だ」
光秀は笑みを深め、今度はさえりの乳首に指を這わせる。
「ああっ!」
さえりの身体がビクンと跳ねた。
「敏感な事だな」
「目隠しの性です……」
頬を赤らめながらさえりは答えた。