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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


あれから2週間ちょっと。
雑誌の取材、テレビ、スポンサー回りでちっとも休まりゃしねぇ。
元々作り笑いも媚びを売るのも好きじゃねぇのに

スポンサー回りはしょうがねぇにしても、テレビはマジで勘弁してもらいてぇ。
でもエージェントにそれも仕事だと言われると断ってばっかいられねぇってのが正直なとこだ。

実際NBA選手としてやっていけるのなんて30歳前後までで、顔を売っておくのは引退後の自分のためでもある

今日の雑誌が終われば日本での仕事もひと段落で、そろそアメリカに戻る日を決める時期になった。


(戻る前にちょっと聞きてぇことがある。時間くれ) 

取材前にメッセージを送った

昨日までは男だったのに今日は女のメイクが来て、触られるのが嫌いな俺の頭をこねくり回して顔にもベタベタと何か塗ったくられて、それだけでも苦痛なのにずっと甲高い声で喋ってやがる。


はぁ…黒須ならよかった…

こんなこと思うなんて柄じゃねぇけど本音はそうなんだからしょうがねぇ

知らねぇ奴にベタベタ触られまくる不快感を誤魔化すために黒須の事を考えてんのに、話しかけられてその度に現実に引き戻される。

頼むから黙れ


「青峰さんって、あのキセキの世代ですよね?あたし英名女子なんですけど同世代で~、友達がもう黄瀬君の大ファンで!青峰さんって黄瀬さんとも親しいんですよね?!」

「いや、全然」

「えーッ‼気が合いそうなのにー‼」

気が合いそうって、お前は俺の何を知ってんだよ
まぁ少なくともお前よりは気が合うけどな

これなら男のメイクのほうがまだマシだ。
いつだったか黄瀬が、女のメイクはうるさいから苦手っつってたのを思い出して激しい同意を覚える。

やっぱ黄瀬と気が合うかもしれねぇわ。なんて考えてるとノックが聞こえて、メイクが俺から離れた。


「…れ、…に………よ」

開けられた扉の向こうで誰かの声が聞こえて、うるさい会話から解放された事に安堵したのに、すぐに戻ってきたと思ったらまたうるせぇ。



あー…マジで黙れ


メイクを終えて撮影をして取材。

この手の雑誌はバスケに関係のない質問ばっかりで本当に意味があるのか疑問でしかねぇ。

今回の企画は“青峰大輝の恋愛一問一答”だとよ。

嫌だと断り続けたのに女のファンを獲得しろとか言われてやらされてる。

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