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Unlimited【ダンまち】

第72章 真相





事実、癌だと言われて信じて全摘した母の子宮は、癌ではなく、ただの炎症だった。
それはまだいい、舌を取った後のような後遺症も障害もなかったから…

だがそこから懐疑的になり、リンパの塊や流れの変化を実際に確かめた。


姉は現役バリバリの薬剤師、

私は薬学部を卒業していたので、ある程度の知識はあった。



本当に癌なら、リンパにできた塊は決して小さくはならない。
だが現に小さくなり、日々変わり、目に見えて流れるように、よくなってきている。

2週間前に確認できた首のリンパにあった白い影、ならば2週間の内にリンパの影が全身に拡がるはずだ。

だが拡がらず、舌とリンパのみに留まっている。

リンパは常に全身に流れている。リンパに入ったその時点で、拡がるのは必然…


それらに対し、おかしいとも思わず、
凝り固まったプライドと偏見、癌だったら訴えられるという主観的都合をもって、

自らの見立て、舌の表面上の見た目だけを信じて、やっているだけなのだと判断した。



事実…今も母は、手術を選ばなくてよかったと主張している。


「世の中何かお金ある人地位ある人強い人言いたい事を相手をひるましてまで言える人が得していける世の中だから本当にしんど過ぎて、そんな人にばかりあうと悲しくなる」
と、しゃべりづらい為ラインを使って伝えてきた。

しゃべれないわけではない。
だが「ほとんどしゃべれないでしょ?」「動かせないでしょ?」と医師は圧力をかける。

味も温度も感じていて、ちゃんと飲み込めるのに、だ。


ただでさえしんどい状況下で、
手術したくないと言うのに、
しなければ1か月の命、手術しても生き残れるかは半々など脅しをガンガン盛り込んでいく。

本当はこんなこと言いたくないんですよ、と、どの口が言うのか…


母は、私や姉と同じく、癌とするには違和感があったようだ。
非常に大きな違和感が、それまでに至る経過や訴えへの度重なる医師による全無視によって、もたらされ続けて膨れ上がる一方となった。


医師の言葉一つに母は不安になり、惑わされ、振り回され、

ただでさえ母は不安や恐怖に弱いと言っても、予め伝えていても、
手術する為ならどこ吹く風、俺の判断は間違っていない、と、一切聞き入れない。



医師に任せっきりにしていたら殺される。

それだけははっきりとわかった。


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