<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第137章 料理と姫 ― 光秀&姫 ―
だから舞が俺のために作ってくれたという料理の味覚が、思い起こせるのかも知れぬ。
俺は舞の呑気な笑顔を見せる姿を見て、聞いてみた。
「おまえ、俺をどう思っているんだ?」
「…えぇ!?いったいいきなり何を聞くんです、光秀さん…!」
俺の問いに驚き、途端に真っ赤になる舞。
「俺の為にわざわざ料理を作ってくるとは、いったい俺にどうして欲しいのだ」
しばらく無言になる俺達の間に、舞は思いきったように口を開いた。
「私、小娘扱いされていても、光秀さんが好きです…!」
やはりそういう事か。
俺もおまえが気にかかっているのだが、俺からはまだこの事は言わないでおくとしよう。
「それなら俺が、この料理の礼をたっぷりしよう」
俺がおまえの作った甘い煮豆よりたっぷり甘やかして、舞を甘い味だけに染めてやろう。
「光秀さん…」
「おいで」
俺が両手を広げて誘うと、俺の言葉に反応して、素直に俺の膝の上にくる舞。
その柔らかなからだを抱き締め、首筋に唇を吸いつかせると、聞いた事がない甘美な声を舞は上げて、俺だけが知る事になる淫蕩な姿を、やがて見る事になるだろう。
<終>