<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第98章 星に気持ちを乗せる ― 佐助&姫 ―
星が流れる日、今日はその流星群が見られる日なんだ。
俺の隠しきれない気持ちをその星に乗せてきみに贈れれば、といつも思う。
「佐助くん!見えた、見えた!」
「舞さん、見付けられた?良かった」
流れ星を見て喜ぶ舞さんを見て、俺は流星群観察に誘って良かった、と心底思う。
「今夜はずっとこんなに星が流れるの?」
「ああ。今夜は一番流星群が出現する日なんだ」
「あ、また、見付けた!」
そう言っている間にも、舞さんの目はどんどん流れ星を探している。
「すごいね。現代だったらここまでは、きっと見られないよね」
嬉しそうに俺に話し掛ける舞さん。
「そうだね。空気は悪いし、夜も明るいから、等級が低い暗い星は見られないだろうな」
もうちょっと気の利いた事が言えれば良いのに、俺にはこんな言葉しか出てこない。
きっと、信玄様ならこういう時、ぺらぺらと女の子を喜ばす言葉が湧いて出てくるんだろうな、本当にそう思うよ。
俺がふぅと小さくため息をつくと、舞さんが俺の顔を覗き込んで言った。
「あのさ、佐助くん?何か気の利いたセリフでも思い浮かばないかな、なんて考えてないよね?」