• テキストサイズ

<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第97章 哀しみのりんご ― 姫&三成 ―


「舞様は、すっかり家康様の御殿になじんでいらっしゃるのですね」

「え?うん、もうお城からうつって日数経つし、ね」

三成くんは少し声を低くして私に言う。

「何だか私は寂しいです。舞様が、家康様だけのものになってしまったのかと思いますと」

「え…そんな事、ないよ?」

「しかし…そのうち、家康様のお城が完成されたら、駿河にお移りになりますよね?」

「あ…うん、それは、そうかもしれないね…」

家康は今、ようやく自分のものに戻った地に、築城し始めているの。

突然、私は三成くんに手首を掴まれ木にからだを押し付けられた。

「三成くん…」

私が驚いて声を上げると、三成くんは紫の瞳を真剣な色に染めて言う。

「舞様、行かないでください。安土にずっと居てください」

「三成くん…」

「舞様が居なくなってしまう事を考えると、私は何も手につかなくなるのです」

三成くんの顔が私に近付き、首筋を三成くんの唇が這う。

「三成くん、駄目、だよ…」

「舞様、行かないでください…安土に居て、ください…」
/ 944ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp