<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第96章 優しく、甘い ― 姫&元就 ―
「ふん、俺が知らない事など無い。俺を誰だと思う?謀神と呼ぶ奴もいるんだぞ」
元就さんはきっぱりと言い切る。
でも本当に安土城の小さい事まで、ご存知なのよねぇ。
元就さん、相当優秀な忍びを雇って安土に送り込んでいるのかしら?
私の考えを読み取ったのか、元就さんはくく、と笑って私を見る。
「舞の考える事はわかりやすいな。全部顔に出てるぞ」
「えっ…」
私は両頬を手で押さえるけれど、元就さんに顎をつままれ顔を上向きにさせられる。
「もと…っ」
「おまえが考えた事。俺があんまり信長の事に詳しいから、どれだけ優秀な忍びを送り込んでいるのか、と思ったのだろう?」
「えっ…どうして…」
わかったのだろう、と思う間もなく、私の唇は元就さんがついばんでいた。
「ん…あ…んっ」
一見粗野に見える普段の態度だけれど、元就さんの口付けはひどく優しくて、甘い。
どうしてそんなに口付けが優しいのだろう。
「当たり前だろ、舞が俺に溺れるまで、優しくしてやるよ」
溺れるまで優しくってどれだけ何をされるのだろう?
「たっぷり遊んでやる、俺にとにかく溺れろ」