<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第92章 淫らな恋 ― 姫&三成 ―
揺れは大きくないけれど、ろうそくの火は消え、文机のものが畳に落ちる。
すぐ揺れは収まったものの、私達はすぐにその場から動けなかった。
「三成くん…も、大丈夫、だよ…」
私は覆いかぶさられた三成くんに言うと、三成くんははっとしつつ、私からからだを離しながら言う。
「あ…大丈夫、でしたか…舞様…」
「うん、守ってくれてありがとう」
ろうそくが消えて暗い部屋で二人、ほんの少しからだを離した距離で向き合う。
お互い何となく気まずい雰囲気になり、けれど、それを破ったのは三成くんだった。
「舞様」
呼び掛けると同時に、右手が私の頬に伸び、左の腕は私の背中に回った。
頬を撫でられ、私は、からだの体温が急激にあがり、顔が赤くなるのがわかる。
「みつ、なり、くん…」
「…なんて顔をしているんですか。その顔は誰にも見せたくないですね」
「なんて顔ってどんな顔か、私にはわからないよ」
即座に言い返すと、三成くんが瞳を揺らめかせて私に顔を近づけて言う。
「からだ全身から、女人としての色気が漂っていて、たまりません。
私は…貴女の全てを今、愛したいです…」
「…ちょっと、待って…」