第13章 お食事会
‐みつside‐
教会、ドレス、指輪。
連想するのは、結婚式。
それを意識しながら、私と付き合っているのは分かっている。
とても嬉しい事なのに、結婚はしない、なんて可愛いげの無い事を言ってしまった。
今はまだ、なんてフォローまでしてくれたのに、何も返せなかった。
それを、謝りたくて2人きりになったというのに、素直にゴメンナサイが言える可愛い性格をしてたら、そもそも今の状態になってない訳で。
無言のまま、台所まで辿り着いてしまった。
目的である、冷蔵庫に近付くと、私の頭の横を手が通り過ぎて。
バンッとデカい音を立てて、冷蔵庫にその手が押し付けられる。
壁ドンならぬ、冷蔵庫バンッて、随分と過激な事をされた。
その力の強さに、怒りを感じて恐る恐る振り返ると、至近距離に京治の顔。
顎を掴まれ、押さえ付けられて唇を…。
「…いっ!」
かなりの力で噛まれた。
血の味がしないから、切れてはいないし、手加減されたようだけど無表情のままやられたから、かなり怖い。
でも、この行動にも京治なりの理由があって。
「指輪なら、お断り。それ、今も思ってるなら、物はやらない。代替品は、いくらでもあるんだよ。」
顎を押さえてた手が離れ、今度は私の左手を掴んで持ち上げる。
その手の薬指のみ、口の中に入れられて。
驚いて手を引こうとしたけど、指の付け根に強い刺激が走った。
「バツイチだとか、家事が苦手だとか、可愛いげがないとか。分かってて、みつの相手をしてやるの、俺くらいだ。…一生、ね。」
口から指を解放して、何回も聞いた、この人なりの愛が囁かれる。
一生、の言葉を強調するように撫でられる指の根元には歯形でリングが出来上がっていた。