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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】



「――お頭」

そのは日向のように暖かで穏やかな呼びかけだった。
第三協栄丸はふと振り返る。
麻言は笑っていた。そして、第三協栄丸の顔を見ると笑みを深め

「それはっ、絶対に有り得ませんよ~。それに、兵庫水軍総大将云々関係なしでも僕はお頭のこと尊敬してます」

と言ってのけたのだ。
その麻言の言葉を聞いた途端、第三協栄丸は自身の涙腺が緩んでいくのを感じていたが何とか堪えていた。

「麻言……お前……っ」
「――それに、お頭。さっきも言ったように忍術学園の人は皆いい人達ばかりでしたよ。……確かに、さっきは少し変わった目で見られたのかもしれません。それでも僕が記憶がなくて、何処の誰かも解らないって解ってたのに、親切にしてくれてましたし……。皆優しくて、仲間思いだから色々な考えがあるんでしょうねきっと。――それは兵庫水軍の皆だって同じじゃないですか」

そこで、今朝麻言に言った言葉を思い出した。
同じ組織にいても疑う者がいれば庇う者もいる。
だが、恐らく皆根っこの部分は一緒なのだ。
それは第三協栄丸が目前の娘に伝えたかった事であったが、
まさか自身へと投げ返してくれるとは思っても見なかった。

「僕はお頭を始め、兵庫水軍の皆の事信頼しています。
貴方達が僕を信頼してくれたように。……それだけで十分なんです。だから、お頭は総大将としてどんっと構えてて下さい。皆を信じて」

そこでとうとう第三協栄丸の涙腺は崩壊した。
己にそう言ってくれる良い仲間を、向かえ入れられて良かったと心底感じていた。
おいおいと目前で大泣きする大の男を麻言は慰めるように背中を擦った。
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