白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第36章 華と蝶と満ちる月ー華蝶番外編ー
「姫凪だけなわけねぇだろ
あるんだよ、絶対は。
俺とコイツには、な」
『鉄朗?』
一番聞きたかった声
誰よりも先に
私の言葉を肯定して欲しかった
愛しい声だった。
愛しく優しいその声は
聞きなれ過ぎてて
新鮮なんかとっくにないのに
「なんで疑問形なんですかァ?
俺の声忘れた?姫凪…
ほら、こっち向け」
私を呼ぶ甘さに
頭に乗っかる大きな暖かさに
泣きそうになる
『バカ…そんなわけないじゃん。
そっちこそ…なに可愛子ちゃんに
鼻の下伸ばしてるのよ…』
言えずに飲み込んでた
愚痴も
「悪ぃ。お前を
泣かせたかったわけじゃなくて
それはマジで。
ただ…その…実は…さ…」
『妬いたけど…良い…
ここに居てくれるのが嬉しい…
来てくれてありがと…
ゴメンね…鉄朗…』
素直な言葉も後から後から
溢れて涙と一緒に落ちていく