白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第30章 蝶の心に咲く華
「泣かされておいで?
決めたなら止めないから
姫凪が思うままに
翔んで来て下さい」
指越しのキスに留め
「売れ残ったら俺が居ますし」
生意気な笑顔。
『泣かされるの決定とか
縁起でもないよ……』
その唇に触れないように
嘘のキスを赤葦くんの指に返す
身体を重ねる前と同じノリを交わし
身体を重ねる前より
少しだけ近い心の距離で
傷を癒やされる
私には出来過ぎな結末を迎え
私にだけ出来過ぎな関係の
スタートを切ってしまったのは
幸せでもあり
不安でもある。