第18章 異世界コラボ~銀魂編~
ポケットから何か取り出す。
「手紙?」
そういえば。
数日前の昼間に何か書いてたような。
敦が思い出す。
「これをね治兄に渡して欲しいの」
「!」
月を見る兎の描かれた封筒。
新八がゆっくりとした動作で受け取る。
「私からだと云ってもらって構わないけど私と会ったって云わないで欲しいんだ」
「如何して?」
「別に云っても良いけど貴方が困ると思って」
「え?」
何を云っているか判らない。
しかし、詳しく説明する気は全く無いようだ。
「僕は戻ったら言います。太宰さん、貴女の事を心配してたから」
「ふーん」
淡白な反応。
「あんまり嬉しそうじゃないけど」
敦が心配する。
「嘘なんて私には通じないからね」
「!」
「嘘なんて云ってませんよ!」
「治兄が私を心配することなんか無いよ。心配するとすれば相手の方」
「!?」
新八が驚く。
「まあ良いや。用事は済んだし私は帰るよ」
「えぇ!?そんな自由に行来出来るの!?」
「勿論。今日来たのだって貴方のお姉さんが居ないことを知ったからだし」
「え……」
驚きっぱなしの2人。
そんな2人をみてクスクス笑うと立ち上がった。
「じゃあごゆっくりー」
「勝手に出掛けちゃ駄目だからね!」
「はぁい」
あ、云うこときかない顔してる。
敦は瞬時に思った。
『眠りネズミ。私を狂ったお茶会へ連れ戻して』
アリスがそういった瞬間に、消えた。
……。
「ドーマウス…?」
新八が呟く。
「何でもアリスちゃんの中に居る殆ど眠て過ごすネズミさんらしいよ」
「はあ……」
「僕達は異能力と呼ばれる、えっと…不思議な力を持ってるんだ」
「今日、谷崎さんの『細雪』というものを見せてもらいましたよ」
「あ、そうなんだ」
「それを敦君達も持っていると?」
「うん。アリスちゃんは特に万能でね。何でも『チェシャ猫』とか『時計ウサギ』とか『女王様』が其々の力を貸してくれるんだって。だから色々な事が出来るらしい」
「なんかおとぎ話みたいですね」
「そうだね。まあアリスちゃんの異能の名前は『ワンダーランド』だから本当にそうなのかも」
「なんか浮世離れした感じの娘でしたね」
「あはは…」
そうして暫く話して、朝を迎えた。