白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
落ち着いてなんかいない
私は必死に抵抗を…
「話し聞いてあげるからおいでよ
さすがに連れ込んだら
今度は止まれないから
公園で、とかだけど」
『…あの…』
「話すだけだよ
深く考えないで
苦しいなら
吐き出させてあげる、ね?」
『要らな…』
「おいで、姫凪」
なんで抵抗出来ないのよ
強引と言うには
静かな声に
優しい手付き
激しく抱かれた後だから?
散々泣いた後だから?
「何か飲む?
あ!あれ!
最近流行ってるよね!
岩ちゃんとじゃ
並んで飲む気にはなれなくて
買えなかったんだ
待ってて!買ってくるから!」
【普通】の事に
【普通以上】の安らぎを
感じてしまうなんて
普通じゃないよ…私。
及川さんが走って行ったスキに
帰ることなんか簡単なのに
足が動かない
あの人の言った"待ってて"を
素直に守る自分が信じられない
「お待たせ!
はい、タピオカミルクティー!
一回飲んで見たかったんだよね~
タピオカコーラなんてのもあったんだ
はんぶんこしよう、ね!」
『どうも…』