白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
残されたコンビニ袋が
虚しく風に揺れてる
追いかけたくても
どこに住んでるかも分からなくて
慌てて掛けたLINE電話も
虚しく音を耳に届けるだけ。
研磨の家に戻るわけにも行かず
トボトボ引き返し
自分の家に戻る
「やっちまった…
姫凪…ちゃん…ゴメン…」
部屋のベットで
携帯に声を落とすけど
指が震えて
文字にも出来なくて
たった一言が送れない
もちろん来ない折り返し
鳴らない通知音
無駄にバッテリーだけ消費するライトに
浮かぶ情けない顔を隠す様に
枕で頭を挟んでベットに
溜息を吐きかける
この暴走事件が
俺と姫凪ちゃんの
本当の始まりになってたなんて
全く知らずに
落ち込んで夜を明かした