Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第35章 ☆お泊まりDay。《孤爪 研磨》
【海宙 side】
今日は部活の後、家に帰らずに研磨の家に直行した。そして今、テスト勉強中です。
テーブルにノーとやらを広げ、部屋に響くのは私のカリカリといえシャーペンの音と、時折聞こえる研磨のゲームからの機械音。
『…研磨、ここ教えて?』
「んー、これ終わったら…」
ピコピコと小型ゲーム機を器用に操作する研磨。長丁場になりそうだな、と思いつつワークにシャーペンを走らせた。
家が隣の孤爪研磨は、私と同い年でお兄ちゃんのバレー部の後輩で仲良し。そんな研磨とカレカノになったのは…あれ、いつだっけ?
『ねぇ研磨、いつだっけ?』
「なにが?」
『付き合い始めたの、いつだっけ?』
「…忘れた…春、だっけ?」
そうだ、春だ。あれはたしか、遅咲きの満開の桜がキレイな日だった。桜の下でお弁当を食べている時に告白されたのだ。
"海宙すき、おれと、付き合って?"
飾り気のない、それでいて、まっすぐな言葉。じぃっと見詰めてくる黄金色の瞳に吸い込まれそうになる錯覚、今でも覚えてる。
『あの時の研磨、かっこよかったなぁ…』
「え、いつの?」
『んふ、ナイショ!』
「気になる、教えて?」
じっと見詰める研磨の目。ああ、これだ、私はこの目に弱いのだ。何かに似ているこの研磨の目、なんだったかなぁ…
「海宙?」
『ん~なんだろぉ…?』
私も研磨をじぃっと見詰める。と、フイと研磨が視線を逸らした。
『あれ、研磨?』
「そんな、見ないで。恥ずかしいから…///」
拗ねたように言う研磨。その頬はほんのりと赤くなっている。なんで研磨はこんなに可愛いんだろ。へたしたら、女子の私よりも可愛いんじゃないの。
『研磨は可愛いねぇ』
さらさらの金髪をナデナデすると、研磨は顔をしかめた。でも、気持ち良さそう。
「海宙の方がかわいいよ」
『ふふ、そうかなぁ?』
そうやってのほほんとした平穏な時間が過ぎてゆく。こういうの、一番好きかも。と思っていたら、その平穏は突如壊れた。
「研磨ッ、海宙ッ!」
バンッとドアを開けて入ってきたその人こそ、私の兄、黒尾鉄朗だった。