第27章 希望の無い夜
「……見なさい。……窓ガラスに、写っているよ」
窓ガラスと外内の光の加減でうっすら私が見えた。
この光景が辛くて、信じたくなくて目をそらす
「君の乱れた姿を見られてしまうかもしれないな。君の元部下である鏡山の当主に。」
「え……?」
「彼らは鏡や窓ガラスに映ったものを己の鏡に投写できる。鏡山家歴代当主の中でも最も才ある二人だ。彼らならここへの干渉も不可能ではない。そうだろ?」
彼らと話していたことをわかっているかのような口ぶりだ。
「窓の外からここは丸見えだ…ここから彼らを待つのもいいと思わないかい?」
「いや!」
窓を背にしようとするも憚れた
「君次第で彼らに会わせてあげてもいい。」
「え?」
「十刃に殺されるより、君が帰してあげる方がいいだろう?」
「帰す……?」
「無論、殺してくれて構わない。君が彼らを現世に帰す。そうすれば彼らは無駄死にすることはない。……だろ?」
それの意味するところも理解できた
"私の手で自ら希望を捨てさせる"
「私があちらに着く可能性がありますよ。」
「それはない、君はもう私のものだからね。」
「……」
「彼らは君に会いたがっている……君も彼らに会いたいだろ?」
今のこんな姿で会いたくないけれども……会いたい
返事をしなかった
「会いたい、だろう?」
静かな威圧的な声。
太腿も焦らすようになぞる
「会い た い……です」
「……君次第だよ」
顎を斜め上に向けさせられてキスをする
窓と私の間に入り、身体に手を這わして、また、わたしはこの人に侵されていく。