第15章 一番隊の始動
明け方まで虚退治に時間がかかった。
「ひゃー疲れましたー!」
虚退治の最中、私は何かに見られている感じがしていた。
「リン、先に帰ってて。」
「うぃーす」
私は僅かな霊圧を感知して瞬歩で背後を取った
首筋に刃を立てる
「私になにか?」
金髪のオカッパ頭の男だ。
「さすがは隊長さんやなァ。霊圧消してたつもりなんやけど。」
「何者?」
「そういう時はまず己から名乗るもんやろ?」
「護廷十三隊一番隊隊長、佐伯ポインティ。」
男は私と距離を取った
「平子真子や。」
平子真子、たしかこの前本で読んだ……
「元五番隊隊長?」
「なんや、知ってくれとんかいな。」
「虚化した貴方がなんで……」
「なんで生きとるか知りたい?そりゃ知りたいやろな。このままやと嬢ちゃん、虚に飲み込まれるんやもんなァ?」
私は斬魄刀を手放した。
「私に何か用ですか。」
平子真子はにやっと笑みを零した。
「今日は挨拶しに来ただけや。……ほなな」
そういって平子真子は瞬歩で去っていった。
このまま彼を逃していいのか?
死神から虚の領域に足を踏み入れた彼が虚に飲み込まれること無く生きているなんて。
今度会うとき、私は虚に侵されているかも知れない。
彼の霊圧を追った。
「霊圧が消えた?」
倉庫の辺りに来た時、彼の霊圧が消えた
「鬼道で隠してるのかな」
平子真子の霊圧が消えた周辺を歩いていた。
次の瞬間
響く金属音
私は何者かに襲撃されて咄嗟に斬魄刀を出して防御した。
「…仮面?」
粉塵の中で見えたのは顔に虚の仮面を付けた金髪の少女だ。
彼女は本気で殺そうとしているようで覇気のこもった剣撃をひたすら斬魄刀で受け流した。
きりがない、そう思い詠唱破棄した六杖光牢で彼女を縛った
「あ~ぁ、あんだけ威勢よく飛びだして、あっけなく捕まってるやん。かっこわる」
倉庫の奥から姿を表した平子真子
「うっせぇ!ハゲ!!!こんなん卑怯やろ!鬼道の名前くらい言えや!」
「お前"相手"が"誰"かわかっとんか??」
私は六杖光牢を解いた。
「どういうつもりですか?」
「ハッチ」
平子真子が叫ぶと、倉庫の中からいくつもの大きい霊圧が感じられた。
その持ち主たちが姿を現す。
「ようこそ。『仮面の軍勢』へ」