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第23章 知らなかったこと


『私携帯持ってないです』

「俺のやつ一台持っていけ」

「えっ、中原君?それ君が使ってるやつじゃ「いいですよね首領?蝶を一人で行かせるんですから」…う、うん」

有無を言わさぬ圧力をかけられ、首領は了承する。
…確か首領なんだけどなぁ、この人。

「飯も食うからな?お前が家に戻る時間まで待機してるからな?」

『…そんなに心配しなくても大丈夫ですよ?』

「心配なんかしてねえっつの、お前が強ぇのはよく分かってる……俺がお前とそうしたいだけだ」

聞きましたか皆様、中也さんったらまたこんなことばかり言うんです。
いい加減に私に対しても色々と察して下さるようになりませんかね。

『……戦況を見ながら…できるだけ、なら』

「よし、いい子だ…で、首領?いつからです?」

「できれば今日からでも…」

『「…」』

揃って冷ややかな視線を首領に注ぐ。
どうしてそんなに急な話を持ってくるのだこの人は。

頭を下げきっているから怒ろうにも怒れない…それに、私はこの人に返しきれないほどの大恩がある。

『……じゃあ、資料だけ目通して、少し準備したら向かいますよ』

「!!!そ、そんなに急がなくても…少し皆とお話してから行ってもいいんだよ!?なんならワンピースを着てから行っ『最後のは結構です』蝶ちゃああん…!!!」

「…どうする?誰か会いに行っとくか?暫く本当に会いにくくなるだろうし」

『!……あ…そ、ですね…』

一瞬頭の中にちらついた顔と愉快な声を何とか抑える。
中也さんの前で口にしようものならどうなってしまうことか…

「?そうですねってお前……その反応するような奴一人しかいねぇだろ…」

バレてる。
いいや、バレてた。

『…でも、中也さんと一緒にいるなら別に……』

「…執務室で待ってる…あいつ今どうせ暇だろうし、行ってこいよ」

中也さんの口からまさかの許しが出た。
いつもなら、手前なんぞに渡すか木偶…なんて言葉が飛び交うばかりなのに。

『し、執務室…!はい…い、行ってきます!!』

「おう…行ってこい」

首領と中也さんに頭を下げてから、扉を作って目的の人物…太宰さんの執務室へと移動した。

私が彼に会いたかった理由は二つ。
ただシンプルに会っておきたい気がした…というのも勿論あるのだが。

『………っ、太宰さん!!!お願い…いいですか…!?』
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