第15章 大切な人
『ねーねー中也さん、帽子邪魔〜』
「お前俺の帽子を邪魔だとは…ってこの帽子に邪魔っつうのかお前、なあ、お前さんに貰ったチェーン付いてんの覚えてますか!?」
『蝶と中也さんの間を帽子が阻むなんて許せない』
「よっしゃすぐ外すわ…」
中也さんはすぐに帽子を外してしまって、中也さんの綺麗な髪が目の前に現れる。
世間一般ではこちらも奇抜な色だと言う人もいるそうなのだが、この色とちょうど補色にあたる綺麗な綺麗な青い目との対比が何ともまあ綺麗なもの。
……死ぬ前だったら、私も中也さんと同じ目の色だったんだけどなぁ。
『中也さん綺麗〜…中也さんの髪好き』
「そうか?俺はお前の方がよっぽど綺麗だと思うけどな、口開いて俺の事ばっか語ってなけりゃあ神秘的だぞお前。立原も言ってた」
『え、気持ち悪〜…』
「悪かったな気持ち悪くて!!」
『あ、立原』
校門に戻ればまだ結構な人達がそこにいた。
探偵社の皆は軍警の方から連絡が入ったとかなんとかで、帰ってしまったらしい。
そして立原によると、芥川さんは敵四人を引き連れて横浜まで帰ってしまったそうだ。
「……芥川からも、誕生日おめでとうだとよ。あいつここに来るまでの間に買ってたぞ、これ」
『芥川さんが?買ってって……!クリームブリュレ!!!』
紙袋に入れて渡されたそれはクリームブリュレが美味しいと有名な店のもの。
中には大量のクリームブリュレがどっさり入っている。
「とりあえず今日の分らしい…お前すげえな本当、あの芥川が誕生日に贈り物するなんざ想像つかねえよ」
「あいつは最初結構仲悪かったのにな?いつの間にかこんな風になっちまって……って先越された…!?」
『芥川さんは近所の優しいお兄ちゃんみたいだよね!』
「俺へのあてつけかそれは!!!?」
裏のない笑顔で言い放って、中也さんの突っ込みによって気が付いた。
……まあでも、中也さんってやっぱり優しいお兄ちゃんって感じじゃないよね?
……いや、待てよ。
『妹設定で中原蝶……うん、美味し「んなわけあるか!!!結婚出来ねえぞ結婚!!!」あ』
「「「え、結婚?」」」
「『……あ…』」
E組の皆や先生方がいることを忘れてついついいつものノリで話していると、丸っと聞かれてしまっていた。
「へえ、あん達もうそんなところまで話進んでるんだ?」
