第11章 アカシックレコード
目を開けると、
私たちは最後に"樋渡光"と遭遇したフローライトの
道に立っていた。
「…もうそんな時間か。」
優月さんはそういうと、溜息をついた。
「…おい。おっさん。雛。」
陽くんはキョロキョロと周りを見渡していた。
私と優月さんは陽くんの方をじっと見つめる。
「あの、小学生みたいな女がいない。」
その発言にはっとなる。
そうだ、ここに律さんがいない。
最後、このゲームからログアウトさせられる瞬間
確かに律さんはここに一緒に居たはず。
「ら、蘭丸さん!」
私はどこかで身をかくしているであろう蘭丸さんを呼ぶ。
「雛。ここじゃあいつは出てこない。とりあえず教会行くぞ。」
優月さんは私と陽くんの背中を押すと
早歩きで歩きはじめた。
街には何やら不穏な空気が流れていた。
教会につくと、
その中には既に蘭丸さんが居た。
「りっちゃんなら無事だ。カズと一緒にいる。」
蘭丸さんはそう言った。
私たちはほっと安心した。