第18章 xxx ending √3:TETSURO
星が落ちそうな夜。祭りのあと。
ガランとした部屋にうら寂しさを感じつつ、宴の後片付けをする。
ビールやら酎ハイやらのアルミ缶。
ぺたんこになるまで潰して、ゴミ袋にまとめて、収集日がくるまで一旦ベランダに。
一連の流れをこなすために出たバルコニーで、ふと、夜空を仰いだ。
「お、……絶景だねえ」
でっかいオリオン座が瞬いていた。
ほわ、と息がまん丸な白玉になる。
星は好きだ。
いつまで見てても飽きないから。
ガキの頃、まだこっちに住んでいた研磨とよく見上げたことを覚えてる。風邪引くわよ、って母親にどやされたっけ。
ぼんやりと見上げる空。
なんとなく口寂しくなって、ジーンズのポケットから煙草を取りだした。
愛煙してる銘柄が売切れだったせいで、今日は慣れないソフトケース。身体に押しつぶされてクシャクシャだ。
フッ、と崩れてしまった煙草葉を吹き払って、真新しい一本を歯列で咥える。
灯すのはオイルライター。
口腔内に煙をためて。今度はそれを、肺に流しこんで。
吐きだす白煙は溜息混じりだった。
細く長く伸びた白が、やがて散り散りになって消えていく。
「黒尾ー……煙草、また吸ってる」
聞こえた声。愛しい声。
ギクリとして振り向くと、ジトッとした目つきで俺を見るカオリがそこにいた。