【進撃の巨人】 never ending dream R18
第23章 咽び泣く~決意~●
「サラ、顔を上げなさい。」
父はそう言いながら、私の頬を両手で包み込んだ。
その瞬間、私の瞳からは大粒の涙がこぼれ落ちる。
そんな私の涙を、父のゴツゴツとした大きな手が受け止めた。
「お前は…泣き虫だ。」
父の言葉に、私はそんな事はないと、首を横に振る。
「本当は、トージよりもお前の方が泣き虫だったはずだ。」
いつも先に泣くのはトージだ。
私はうつむきながら首を大きく横に振る。
「そして、お前は…
母さんに似てとても頑固だ。」
“母さん”という言葉に、私は思わず父の顔を見上げた。
母がいなくなったあの日以来、父の口から聞く事の無かった“母さん”という言葉。
“母さんは…いつ…帰って来るの…?”
“母さんは…もう、帰らない。”
目を大きく見開き、私は父の顔を見つめる。
「…お前は、母さんそっくりだ。」
格技場の窓から入り込む真っ赤な光の中、私は初めて、父の笑った顔を見た。