第9章 体育祭
私は、応援だけに集中していた。
午後からあるリレー、体力アフレコ、いや…
タツがいない事を意識しない為に。
熱中すると本当に周りが見えなくなる。
ざわめきや、声さえも聞こえなくなる。
音のない世界にいるかもしれないと考えてしまう私がいる。
でも、それを救ってくれたのはタツだった。
タツが私に優しい声をかけてくれたから。
どうして?タツの事を考えたくないのに、なぜかタツが私の頭を過る。
やっぱり…私…タツに会いたいよ。
タツはお仕事なのに、何処かわからない場所に行ってしまったのではないか。
そんな風に考える私は…ほんっとに情けない。