過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第32章 メデューサの微笑?
「ここに居ても仕方無い。ペトラを探しながら回ろうか」
「は、はい!ありがとうございます」
3日でオルオの態度は180度変わった。
敬語も使うようになったし、
ナナシに対して「ガキ」とは言わなくなったのだ。
喧嘩を売られるのは面倒だったが、
ここまで変わると誰かに何か言われてそうなったとしか思えず、
実際尋ねてみたら彼から返ってきたのは
「そ、そんな団長からは何も言われてませんよ!」という
わかりやすい回答だった。
オルオのページには『実は正直者』と書いておこう。
オルオと2人で暫く歩いていると、
森の中で女が数人諍いを起こしている場面に遭遇した。
その中にはペトラもいて、
どうやら彼女が何かを責められているらしい。
咄嗟にオルオと身を隠したナナシは、
彼女達の会話に耳を傾けた。
「あんた、兵長のお気に入りだからって図に乗らないでよ!」
「そうよ、一体どんな手使って、取り入ったんだか」
「この子みたいに貧相な身体じゃ誘惑出来ないわよ」
「団長の部屋にも行ったらしいじゃない、何様のつもりなの?」
どうやらペトラの実力に嫉妬したお局様(仮)が、
嫁いびりの如く絡んでいるようだ。
ペトラはそんな4人を相手にしないように
ずっと黙っている。
反論しても無意味な口論にしかならないとわかっているのだ。
それをお局様達(仮)は違う風に取ったらしく、態度をデカくさせた。
「今すぐ『特別作戦班辞めてきまーす』って言ってきなさいよ」
「どうせ4人の中で一番足引っ張ってるのあんたでしょ?」
「それとも、3人の男と寝て『許して~』とか言ってんの?
キャハハ、笑える!」
下卑た話をする4人にオルオが飛び出していこうとするが、
ナナシはそれを抑える。