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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第14章 調査兵団の危機




「正直、何故なのかわからんのだ。
ただ・・・こんな風に抹殺しようとするやり方が
不愉快極まりなくてな。覆したくなる」

「・・・・それだけ、ですか?」

「あと、応えるつもりはないが約束があっての。
壁外から戻ったら私を迎えに来ると言った男がおった」


可笑しそうに唇を歪めたナナシに青年は言葉に詰まった。
「誰かと尋ねても良いのだろうか?」という迷いが
顔に書いてあって笑えた。

死亡者リストにその人物の名が載っていたら
教えた方が良いのだろうか、とでも考えているのだろう。


「因みにお主の所のエルヴィン・スミスだ。
死亡してても連絡はいらん。
迎えに来られても迷惑だからな」

「だ、だ、だ、団長っ!!??」


思わぬ名前に青年は目を白黒させて驚いていたが、
暫くすると何かに気づいたように「あ」と口を開けた。


「・・・分隊長の言っていた『団長に迫られて逃げている子』
というのは、あなたですか?」

「・・・・・・・・・・・・否定出来ぬな」


妙な噂が流れているのは不本意だったが、
団長の知り合いだと知った青年が態度を軟化させたので
結果オーライだと思った。


「そ、そうだったんですか・・・・・」


気まずそうに視線を落とした青年との間に沈黙が落ちたが、
腹を括ったらしい彼は勢い良くナナシに頭を下げた。


「自分は第四分隊副長モブリット・バーナーと言います。
あなたの馬と装備一式を用意しますが、
俺も連れて行って下さい」


彼が本当に仲間の事を想っているのだと全身から伝わってきた。

だが、怪我人を連れていけるほど壁外が甘くないことをナナシもよく知っている。


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