第5章 さらば、もう一人の友よ
「仕事の方は?」
「がっはっはっはっ!」
『…マジかよ』
ギルダーツの笑いの意味がわかったマスターは溜息を吐き、アギトは呟いた。
「ダメだ 俺じゃ無理だわ」
「何!?」
「ウソだろ!?」
「あのギルダーツが…クエスト失敗…!?」
「そうか…主でも無理か…」
「スマネェ、名を汚しちまったな」
「いや…無事に帰って来ただけでよいわ ワシが知る限り、このクエストから帰ってきたのは主が初めてじゃ」
『なら報酬はゼロか じゃあ床の修理代は俺が払ってやるよ』
「嫌味かアギト! 俺は休みてぇから帰るわ ひ~疲れた疲れた」
『アレ? そろそろ老けて…』
「アギトっ!!」
『っははは!』
「ったく…ナツぅ、後俺ん家来い 土産だぞ~っ がははっ!」
「!」
「んじゃ失礼」
「ギルダーツ! 扉から出てけよ!」
土産と言われたナツは嬉しそうだった。
そしてギルダーツは扉ではなく壁から出ていった。
『(おいおい…てかナツも、いつまで屋根にへばりついてんだよ)』
「100年クエストはまだ早い やめておけ」
「あっれーワクワクしてる様に見えましたぁ!?」
『俺も討伐なら10年クエスト楽勝なんだけど探すのが面倒なんだよなー…』
「とんでもない事サラッと言わないでよアギト~…」